コレクション:

芳精堂 壁掛け 羽子板 破魔弓 曲げ物 組子

天保の時代から続く、大阪の曲げ物 ― 芳精堂


天保三年(1832年)の創業以来、「曲げ物(まげもの)」の伝統技術を受け継ぎ、その技と心を今に伝える芳精堂。大阪に現存する唯一の曲げ物工房として、伝統の灯を静かに、そして確かに灯し続けています。

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芳精堂 曲げ物

曲げ物 ― 受け継がれる手仕事とその精神

「曲げ物」とは、熱湯をかけ柔らかい檜や杉などの薄い木の板を、手の感覚を頼りに、そっと曲線を描くように曲げていく伝統技法。 合わせる目は、しなやかで強靭な桜の皮で留められ、一枚の板から、無駄のない優美なかたちが生まれます。

素材の声に耳を澄ませながら、その息づかいを形にしていく… 手間暇かけた職人の技と、自然素材の調和が織りなす静かで温もりのある対話こそが、芳精堂のものづくり精神の原点です。

芳精堂曲げ物

曲げ物だけにとどまらない木工細工のカタチ

神事に欠かせない『丸三宝(まるさんぼう)』の製造を主としてきた芳精堂。その制作技術は、ひな人形や五月人形などの節句品や結納品といった縁起物制作にも受け継がれ、その技術は幅広い分野で活かされるようになります。一流の京人形師が制作する雛人形「京雛」の脇に飾られる極上の造花「雲上流の桜橘」。この造花の土台(→組子状にした垣根)は、木の性質を知り尽くした同工房が、卓越した技術を用いて制作していた歴史があります。

芳精堂 曲げ物

現在、芳精堂は木工技術をさらに発展させ、節句用の屏風・菱台・三宝など、現代の暮らしにも調和する『木そのものの魅力を生かしたものづくり』に挑戦しています。日本古来の美意識と現代の感性が響き合う「和モダン」の装い…その佇まいには、これからのニッポンの美を静かに、そして力強く導く息吹が宿っています。



芳精堂 ロゴ


芳精堂 ■老舗曲げ物工房

天保三年(1832年)創業。大阪に現存する唯一の曲げ物工房として、伝統の技術を受け継ぐ。神具に用いられる丸三宝の製作技術を節句用品にも応用。日本古来の美意識に現代の感性を融合させ、気品と温もりを兼ね備えたモダンな木工作品に定評がある。