コレクション:

摩耶 羽子板 つまみ細工

羽子板から世界に咲く『美』― 工房 摩耶


埼玉県熊谷市に工房を構える摩耶。歌舞伎の世界をはじめ、浮世絵や美人画、童の姿など、 日本の情緒を繊細に映しとった羽子板飾りを手がけています。幾度も下塗りを重ねて仕上げる面相(めんそう)はやさしさと気品をたたえ、まるで光を含むような奥行きを感じさせます。

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羽子板装飾に添えられる小道具も、すべてが自社工房による手仕事。なかでも髪飾りに使われる『つまみかんざし』は、『摩耶の象徴』ともいえる圧倒的な存在です。もとは羽子板のために生まれた小さな飾りでしたが、その精緻な美しさに魅せられた人々から「本物のかんざしを」との声が寄せられ、やがて、つまみ細工の技を極めた本格的なかんざしづくりが始まりました。


素材選びにも一切の妥協はありません。生地は絹の名産地・川俣で織られた最高級の羽二重、染色は山形県鶴岡市の職人によるもの。研ぎ澄まされた感性と丹念な手仕事が重なり、やわらかな光沢と、生命を宿したような色生地が生まれます。


その確かな技と美意識は、全国の舞妓・芸者の方々から厚い信頼を得るにとどまらず、数々の舞台衣装としても愛されてきました。ときにそれは海を越えて、2005年には米映画『SAYURI』で作品が起用されるなど、摩耶の手仕事は世界の舞台でも輝きを放っています


羽子板とかんざし ―― 二つの世界で磨き上げた技が息づく工房 摩耶。その一つひとつに込められたのは、日本の美を今に伝え、未来へつなぐための静かな情熱です。



摩耶ロゴ


工房 摩耶

造形美と素材にこだわった独創性の高い押絵羽子板を得意とする。付属する小道具もすべて工房の手作り。つまみ細工の制作技術は卓越しており、同工房の手掛けるかんざし飾りは全国の舞妓さんや芸者さんからも絶大な支持を得ている。