五月人形 鎧 / 鈴甲子雄山 / 金小札白糸褄取威の大鎧7号

通常価格 163,000 (税込)単価  あたり 

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五月人形 鎧7号 金小札 白糸褄取威 五月人形 鎧7号 金小札 白糸褄取威

選ばれ続ける定番の鎧飾り


近年、多種多様な五月人形が現れ、節句業界における売れ筋商品は目まぐるしく変化しています。そんななか発売から10年以上もの間、当店で売れ続けている鎧飾りが本品。大きすぎず小さすぎず、派手すぎず地味すぎず、そして品質も申し分なし。様々な角度からの「ちょうどよい」が評価され、世代も性別も問わず選ばれる当店の定番商品です。


全体のバランス


五月人形 鎧7号 金小札 白糸褄取威

▲ 唐櫃は鎧の台座、収納箱として使用します。

五月人形 鎧7号 金小札 白糸褄取威

中心となる鎧の制作は、業界屈指の技巧派として名高い経済産業大臣指定伝統工芸士、鈴甲子雄山。平安~鎌倉時代の「大鎧」という様式をモデルにしています。


鎧の美しさをもっとも左右するのがそのプロポーション。異なるサイズの鎧でも部品を変えずに制作する工房が存在する一方、鈴甲子雄山は作る鎧の大きさにあわせて専用の部品を作成します。そのため完成時に不自然な箇所がなく、全体的にバランスのとれたプロポーションに仕上がっています

兜の特徴


五月人形 鎧7号 金小札 白糸褄取威

兜正面の鍬形(くわがた)は真鍮製の純金メッキ仕上げ。鍬形はひとつずつ丁寧に手作業で研磨しています。


五月人形 鎧7号 金小札 白糸褄取威

兜背面。このような末広がりの兜の色目は "沢瀉威(おもだかおどし)" とよばれます。沢瀉とは水辺に自生する植物で、その葉の形が "矢尻" に似ていることから、別名 "勝ち草" "勝軍草" とも呼ばれました。当時の武士はこの葉の図案を兜に落としこみ、多色の糸で表現することで、縁起を担ぐとともに自身の美的センスを競い合っていたともいわれています。

胴体の特徴


五月人形 鎧7号 金小札 白糸褄取威

平安~鎌倉時代に使われていた鎧の様式に基づき、胴体部分には "弦走(つるばしり)" を再現しました。弦走とは胴に弓の弦が引っかからないようにするための絵革のことです。時代考証まで考慮した雄山のこだわりが感じられます。

見えない後ろ姿にも妥協なし


五月人形 鎧7号 金小札 白糸褄取威五月人形 鎧7号 金小札 白糸褄取威

当然のことながら後ろ姿にも抜かりがありません。極細の正絹威糸(おどしいと)を使い、それを一本ずつ通していく穴の間隔は極狭。正面からは見えないにも関わらず細かく密に威糸が整然と並ぶ美しさから、職人の丁寧な仕事ぶりが伝わります。

本品最大の特徴


五月人形 鎧7号 金小札 白糸褄取威

本品は「褄取威(つまどりおどし)」とよばれる色目を採用しました。褄取とは、鎧各部の端だけを地色と異なる色の威糸で斜めに配色する装飾のこと。重ね着した着物の裾がひるがえった状態を表現しており、源平時代の武士の間で流行したデザインです。


その配色は、国宝に指定されている白糸威褄取鎧を参考にしています。


国宝 白糸威褄取鎧
-青森県・櫛引八幡宮所蔵-


後村上天皇より南部信光が正平22年(1367年)に拝領し、跡を継いだ光経が応永18年(1411年)に櫛引八幡宮に奉納したとされる。鎌倉時代後期から室町時代前期に流行した様式で、重ね着した装束の裾先(=妻の部分)が翻る際の美しさを連想させることが名称の由来となっている。現存する褄取鎧の中で胴・兜・袖のすべて揃っているのはこの一領のみ。日本の甲胄史における至宝のひとつで、歴史的にも極めて貴重な存在である。

国宝 白糸威褄取鎧

主役を支え彩る名脇役


人形をより美しく際立たせるために存在する周辺のお道具類。なかでも屏風や飾台は、全体のイメージを左右するほど重要な役割を担っています。


「主役の存在感を損なわずして、より魅力的な空間を演出するためのものづくりを」


そんなテーマと向き合いながら、職人は日々絵柄の構図や配色、そして質感に至るまで試行錯誤を繰り返し、卓越した技術をもって美しい製品をつくり続けています。

金龍60 ウォールナット

落ち着いた上品さと適度な重厚感を感じさせるウォールナット色の木製台屏風。



金龍60 ウォールナット

屏風の装飾に龍の金具を左右対称に配置しました。 龍は中国神話から生まれた架空の神獣。古代より皇帝の象徴とされ、天に昇る龍の構図は運気・地位・金運の上昇などを意味する縁起の良いモチーフです。「強くたくましく育ってほしい」と願う五月人形に、最強の神獣とも謳われる龍が用いられるのは当然と言えば当然かもしれません。


弓太刀 赤房

兜両脇に飾る弓矢と太刀。天然羽の一本矢には「狙い(願い)が一発で仕留め(叶え)られますように」とのメッセージが込められています。弓の装飾は藤巻仕上げ。脇飾りでも手を抜きません。


弓太刀 赤房

また、太刀には「光り輝き邪気をはらう」と言い伝えられていることから、簡略化せずに鞘(さや)が抜け刀身が現れる仕様となっています。※模造刀で切れませんが取扱にはご注意ください



流行に左右されないお子さまの守護神を傍に、ぜひご家族揃って端午の節句をお楽しみ下さい。



商品詳細

作者・工房 鈴甲子雄山(すずきねゆうざん)
生産地 千葉
サイズ 台・屏風付き:間口60 × 奥行45 × 高さ66 cm
人形本体のみ:間口35 × 奥行47 × 高さ58 cm
本体仕様 正絹糸威 純金鍍金鍬形 合金鉢 木製唐櫃
屏風 二曲木目ウォールナット塗金龍金物屏風
飾台 木製ダーク塗平飾台
弓太刀 木製藤巻弓太刀(一本矢) ※太刀は鞘から抜けます。
お道具
付属品 ■お手入れセット(毛バタキ・手袋・クロス)
■作者立札
注意事項 ■手作りのためサイズや形状、色合いが各々多少異なります。
■ご使用のモニターにより、実際の色と異なって見える場合がございます。


作者・工房について



鈴甲子雄山 ■経済産業大臣指定伝統工芸士 ■日本人形協会認定節句人形工芸士

明治時代、初代雄山"鈴木甲子八"により東京都墨田区に創業。業界屈指の技巧派として不動の地位を確立。国宝や重要文化財などの現存する甲冑を実地に調べあげ忠実に模写する技術は極めて高く、その作品の数々は重厚且つ繊細。専門家たちからも高い支持を得ている。 ▶インタビューページへ