五月人形 鎧 / 鈴甲子雄山 / 源頼朝 獅噛前立10号

通常価格 171,000 (税込)   完売単価  あたり 

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五月人形 鎧 10号 源頼朝 鈴甲子雄山 獅噛前立五月人形 鎧 10号 源頼朝 鈴甲子雄山 獅噛前立

甲冑師 鈴甲子雄山作
源頼朝の鎧 獅噛前立赤糸威


鎌倉幕府の初代将軍。武家政権の礎を築きあげ中世日本の立役者となったご存じ、源頼朝(みなもとのよりとも)。高い知名度を誇る歴史上の人物であることから、これまで数多くの甲冑職人の手によって頼朝モデルの鎧や兜が制作されています。

2点の名画と1点の文化財をお手本にしています


黄瀬川陣と洞窟の頼朝

全体的なデザインは、「安田靫彦作 黄瀬川陣 (左図)」と「前田青邨作 洞窟の頼朝 (右図)」2点の名画中に描かれた源頼朝の甲冑を手本として、業界屈指の技巧派として名高い経済産業大臣指定伝統工芸士、鈴甲子雄山が鎧を制作しました。


現存する鎧や兜の忠実模写を得意とする雄山は戦国武将の甲冑も数多く手がけており、そのどれもが細部に至るまで妥協を許さない仕上がりに。専門家からも支持され、その品質と実績の高さに定評があります。


鍬形台は時代考証を加味し、三重県八坂神社にて所蔵される重要文化財「鉄獅噛文金銅象嵌鍬形(てつしがみもんこんどうぞうがんくわがた)」をモデルとして制作しています。

獅子(しし)の怒りの形相には霊的な力があり"魔除け"の意味があることから、戦国時代には武田信玄や徳川家康らも自身の甲冑にその意匠を取り入れていました。

鉄獅噛文金銅象嵌鍬形

▲ 重要文化財 鉄獅噛文金銅象嵌鍬形
-三重県八坂神社蔵-

全体のバランス


五月人形 鎧 源頼朝 鈴甲子雄山 獅噛前立 全身

鎧の美しさをもっとも左右するのがそのプロポーション。異なるサイズの鎧でも部品を変えずに制作する工房が存在する一方、鈴甲子雄山は作る鎧の大きさにあわせて専用の部品を作成します。そのため完成時に不自然な箇所がなく、全体的にバランスのとれたプロポーションに仕上がっています


上記2点の絵画にならい、威糸(おどしいと)は正絹の赤糸を採用。神社の鳥居にもみられるように、古来より赤は"魔よけの色"とされていることから、端午の節句にふさわしい色合いともいえるでしょう。

兜の特徴


五月人形 鎧 源頼朝 鈴甲子雄山 獅噛前立 兜

兜正面の鍬形(くわがた)と飾り金具はすべて、真鍮製の純金メッキ仕上げ。鍬形はひとつずつ丁寧に手作業で研磨しています。


五月人形 鎧 源頼朝 鈴甲子雄山 獅噛前立 兜後ろ

頭を包み込む鉢(はち)の部分。成形品ではなく、複数の金属板をそれぞれ鋲でとめて成形する"矧(はぎ)合わせ鉢"とよばれる実物同様の制作技法を用いて仕上げています。



五月人形 兜 剥ぎ合わせ鉢

▲ 矧合わせ鉢のパーツ。溶かした金属や樹脂を型に流し込んで成形する鋳物とは異なり、無数の異なるパーツを組み合わせ、実物同様の手法で作られる矧合わせ鉢。鋳物より軽量だが耐久性があり、見た目の美しさも別格です。


胴体の特徴


五月人形 鎧 源頼朝 鈴甲子雄山 獅噛前立 胴

平安~鎌倉時代に使われていた鎧の様式に基づき、胴体部分には "弦走(つるばしり)" を再現しました。弦走とは胴に弓の弦が引っかからないようにするための絵革のことです。時代考証まで考慮した雄山のこだわりが感じられます。

見えない後ろ姿にも妥協なし


五月人形 鎧 源頼朝 鈴甲子雄山 獅噛前立 背面 五月人形 鎧 源頼朝 鈴甲子雄山 獅噛前立 背面

正面からは見えない背面であるにも関わらず細部を簡略化せず、どこから見ても美しく実物に忠実であることにこだわり製作しています。


ご家族の想いを裏切ることのないよう、末長く飾ってもらえるようにと知恵を絞り、素材を吟味し、細部に至るまで技を磨き作り上げられる職人の品。「神は細部に宿る」のクラフトマン精神を礎にした手仕事の温もりが感じられることでしょう。

主役を支え彩る名脇役


人形をより美しく際立たせるために存在する周辺のお道具類。なかでも屏風や飾台は、全体のイメージを左右するほど重要な役割を担っています。


「主役の存在感を損なわずして、より魅力的な空間を演出するためのものづくりを」


そんなテーマと向き合いながら、職人は日々絵柄の構図や配色、そして質感に至るまで試行錯誤を繰り返し、卓越した技術をもって美しい製品をつくり続けています。

二曲裏箔金屏風セット
二曲裏箔金屏風セット

祝事には欠かせない定番アイテムのひとつ金屏風。シンプルデザインであるがゆえに、丁寧につくられた人形はその美しさがより際立つように見え、逆に作り込みの甘い人形は粗が目立ちやすくなるという、真実の鏡のような不思議な力が宿っています。


また屏風の開閉部分には金具の丁番を一切使わず、和紙でできた"羽根"とよばれる和紙丁番を使用する、いわば職人の伝統技術でつくる制作工程(本仕立)にこだわりました。



本仕立屏風 紙丁番

開閉部に切込が入っていて、両面に開く仕組みが特徴です。継ぎ目に隙間ができないので、見た目にもすっきりとした印象となります。職人の街、墨田区にある老舗屏風工房の片岡氏が生みだす技ありの工芸品です。


弓太刀 吉野

両脇に飾る木製の弓太刀飾り。弓は藤巻仕上げ、矢羽は天然羽根を仕様しています。シンプルな一本矢の飾りには「狙い(願い)が一発で仕留め(叶え)られますように」とのメッセージが込められています。


弓太刀 吉野

また、太刀には「光り輝き邪気をはらう」と言い伝えられていることから、簡略化せずに鞘(さや)が抜け刀身が現れる仕様となっています。※模造刀で切れませんが取扱にはご注意ください


一般的に弓の矢尻部分や太刀の柄の部分にはプラスチックが使われますが、本製品は一切プラスチックを一切使用していません。刀の反り返りや装飾金具にまでこだわった神聖なるたたずまい。屏風同様、ものづくりのまち東京墨田区の職人さんの手から生まれたたしかな逸品です。



大人目線でも十分お楽しみいただけるのは、ジャパンクオリティの五月人形だからこそ。お子さまの成長を見守りながら、ぜひご家族揃って端午の節句をお楽しみ下さい。

源頼朝の魅力はこちらでも

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商品詳細

作者・工房 鈴甲子雄山(すずきねゆうざん)
生産地 千葉
サイズ 台・屏風付き:間口84 × 奥行60 × 高さ96 cm
人形本体のみ:間口45 × 奥行45 × 高さ80 cm
本体仕様 正絹糸威 矧ぎ合わせ鉢 鉢裏皮張り 純金鍍金鍬形 皮胴
※本体にプラスチックは使用しておりません
屏風 二曲本仕立金箔押屏風
飾台 木製黒塗平台(畳付)
弓太刀 一本矢藤巻弓太刀 ※プラスチックは使用しておりません。 太刀は鞘から抜けます。
お道具
付属品 ■お手入れセット(毛バタキ・手袋・クロス)
■作者立札
注意事項 ■手作りのためサイズや形状、色合いが各々多少異なります。
■ご使用のモニターにより、実際の色と異なって見える場合がございます。


作者・工房について



鈴甲子雄山 ■経済産業大臣指定伝統工芸士 ■日本人形協会認定節句人形工芸士

明治時代、初代雄山"鈴木甲子八"により東京都墨田区に創業。業界屈指の技巧派として不動の地位を確立。国宝や重要文化財などの現存する甲冑を実地に調べあげ忠実に模写する技術は極めて高く、その作品の数々は重厚且つ繊細。専門家たちからも高い支持を得ている。 ▶インタビューページへ