五月人形 鎧 / 朝比奈朔太郎 / 和美彩美 wabisabi(鶸色×桜色)
日本の伝統色を用いた配色
和美彩美 wabisabi(鶸色×桜色)
ニッポンの伝統色の美しさとその配色に焦点をあてた鎧飾り "和美彩美wabisabi"。原色とは異なる奥ゆかしいその色彩…組み合わせから生まれる配色の妙…色彩表現が見どころだからこそ、鎧飾りのみのシリーズ展開にこだわりました。
小さくても作りに妥協なし
鎧の制作は、コンパクトサイズの甲冑づくりと色鮮やかな配色センスに定評がある経済産業大臣指定伝統工芸士、朝比奈朔太郎が手がけています。
モデルとなっているのは奉納鎧。上級武士らが自らの願いを叶えたいとき(叶ったとき)、神に祈りや感謝をこめて神社に奉納することを目的とした鎧です。人肌に密着するような面あて・臑あて・毛ぐつ・および下着に類似するものは一切付属していません。そのため鎧が本来持っている重圧感や威圧感が全く感じられない独特なスタイルになっています。
男児の健やかなる成長を祈願する「端午の節句」に甲冑を飾るのは、神社に奉納したしきたりにも由来しているため、節句飾りとして飾るにふさわしい形状とも言われます。
兜正面の鍬形(くわがた)は、真鍮製の純金メッキ仕上げ。飾り金具から細部に至るまで、本体にはプラスチックは一切使用しておりません。
当然のことながら後ろ姿にも抜かりがありません。極細の正絹威糸(おどしいと)を使い、それを一本ずつ通していく穴の間隔は極狭。正面からは見えないにも関わらず細かく密に威糸が整然と並ぶ美しさから、職人の丁寧な仕事ぶりが伝わります。
本シリーズ最大の特徴
本シリーズ最大の特徴は日本の伝統色"を用いたその配色にあり。メインに採用した色は "鶸色"、アクセントカラーに使用した色は "桜色" です。美しい色彩の配色だけでなく、名称の由来なども併せて楽しんでみてはいかがでしょう。
鶸色(ひわいろ)
鶸色とは、小鳥の鶸の色にちなんだ色名で、黄みの強い明るい萌黄色のこと。鎌倉時代の武士が礼服に用いた狩衣を表した「布衣記」の「狩衣事」の項に見られることから、鎌倉以降の色名と思われます。桜色(さくらいろ)
桜色とは、桜の花弁にイメージされる赤みを含んだ淡い紅色のこと。色名は平安時代より使われていますが、初出は「古今和歌集」の「桜色に衣は深く染めて着む 花の散りなむ後の形見に」です。古くから日本人が愛好した上品で優しい色です。飾る場所をえらばない、究極のシンプルスタイル
人形をより美しく際立たせるために存在する周辺のお道具類。なかでも屏風や飾台は、全体のイメージを左右するほど重要な役割を担っています。
インテリア性を意識したシンプルでモダンな空間演出。屏風は鎧と同系色にまとめました。
屏風の質感にご注目下さい。たんなる柄の生地ではなく、白染め美濃手漉き和紙を丁寧に張り上げています。1枚の紙で厚いところと薄いところを漉き分け、縁起柄の七宝文様を浮かび上がらせるという和紙職人の熟練した技を感じさせる素材となっています。
◆Aセット付属品
薬草としても優れているところから「魔除け」「厄除け」の意味を持ち、その音が「尚武」「勝負」に通じるところから、縁起物としても好まれる菖蒲を配置。花部分はちりめん細工で制作。花器は切り出した木材を轆轤(ろくろ)で挽き、縁起の良いひょうたん型にしました。
◆Bセット付属品
正面に二段構えの太刀を配しました。五月人形における太刀の役割は"戦いの道具"ではなく"魔除け"です。「光り物は邪気をはらう」と古来より言い伝えられてきたことから、邪気払いの儀式でもある端午の節句に太刀の輝きも不可欠な存在であるといえましょう。
作りも簡略化せずに、太刀は鞘から抜ける仕様になっています。(模造刀で切れませんが、鋭利な部分もありますので取扱にご注意ください)
▲ Aセット
▲ Bセット
奥ゆかしい色味や情緒的な名称は、優れた色彩感覚と感受性を持ち合わせる日本人だからこそ、よりその美しさが身近に感じられるはず。彩り豊かな五月人形を守護神に、端午の節句とご家族の思い出に彩りを添えてみてはいかがでしょう。
商品詳細
作者・工房 | 朝比奈朔太郎(あさひなさくたろう) |
生産地 | 埼玉 |
サイズ | 間口28 × 奥行28 × 高さ31 cm |
人形本体 | 正絹糸威 アルミ小札 純金鍍金鍬形 ※本体にプラスチックは使用しておりません |
屏風 | 二曲和紙屏風(七宝柄美濃手漉き和紙) |
飾台 | 木製アイボリー塗丸台 |
弓太刀 | Bセット付属 二段飾り 小 ※弓太刀本体にプラスチックは使用しておりません。太刀は鞘から抜けます。 |
お道具 | Aセット付属 ちりめん菖蒲 |
付属品 | ■お手入れセット(毛バタキ・手袋・クロス) ■作者立札 |
注意事項 | ■手作りのためサイズや形状、色合いが各々多少異なります。 ■ご使用のモニターにより、実際の色と異なって見える場合がございます。 |
作者・工房について