五月人形 奉納鎧 / 鈴甲子雄山 / 国宝 竹雀金物赤糸威大鎧 三分之一

通常価格 413,000 (税込)   完売単価  あたり 

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五月人形 鎧 竹雀 三分の一 鈴甲子雄山 奉納 五月人形 鎧 竹雀 三分の一 鈴甲子雄山 奉納

甲冑師 鈴甲子雄山作
国宝忠実模写 竹雀金物赤糸威大鎧


現存する鎧や兜の忠実模写を得意とする名門甲冑工房 鈴甲子雄山。国宝の甲冑も数多く手がけており、そのどれもが細部に至るまで妥協を許さない仕上がりに。専門家からも支持され、その品質と実績の高さに定評があります。


鎌倉時代に最高水準の金工技術を以て制作され、青森県櫛引八幡宮所蔵"国宝 赤糸威鎧(菊一文字金物)"と双璧をなす"国宝 赤糸威大鎧(竹虎雀飾)"。「日本甲冑の最高峰」と謳われるこの大鎧を、その細部に至るまでを忠実に再現しました。

実物を手本にしています

本作品は現存する甲冑をもとに、限りなく忠実に制作しています。


国宝 竹雀金物赤糸威大鎧
-奈良県・春日大社所蔵-


精緻な金工細工と鮮やかな色彩のコントラストから"日本一豪華絢爛な甲冑"と称される(通称、竹雀)。一つ一つの技術は当時最高の出来を示しており、手仕事による伝統工芸の集大成として美術工芸品としての評価も高い。戦いのための防具としてではなく、神に祈りを捧げる奉納用として制作された。一説に源義経(みなもとのよしつね)所用と伝えられているが、形制・金工技術からみて製作は鎌倉末期と思われる。

国宝 竹雀金物赤糸威大鎧

全体のバランス


五月人形 鎧 竹雀 三分の一 鈴甲子雄山 奉納 全身

▲ 唐櫃は鎧の台座、収納箱として使用します。


五月人形 鎧 竹雀 三分の一 鈴甲子雄山 奉納 全身

鎧の美しさをもっとも左右するのがそのプロポーション。異なるサイズの鎧でも部品を変えずに制作する工房が存在する一方、鈴甲子雄山は作る鎧の大きさにあわせて専用の部品を作成します。そのため完成時に不自然な箇所がなく、全体的にバランスのとれたプロポーションに仕上がっています


竹雀金物赤糸威大鎧は奉納目的に作られた鎧といわれ、人肌に密着するような面あて・臑あて・毛ぐつ・および下着に類似するものは一切付属していません。そのため鎧が本来持っている重圧感や威圧感が全く感じられない独特なスタイルになっています。

兜の特徴


五月人形 鎧 竹雀 三分の一 鈴甲子雄山 奉納 兜

兜正面の鍬形(くわがた)と飾り金具はすべて、真鍮製の純金メッキ仕上げです。


実物にならい兜全体に広がる金物細工を忠実に表現。「藤と桐(向かって右の吹返部)」「菊と蔦(向かって左の吹返部)」「竹と雀(全面)」を配した金物の意匠は、「春日大社の紋(=藤花)」と「朝廷の菊桐紋」を組み合わせた意匠といわれています。


五月人形 鎧 竹雀 三分の一 鈴甲子雄山 奉納 兜後ろ

頭を包み込む鉢(はち)の部分。成形品ではなく、複数の金属板をそれぞれ鋲でとめて成形する"矧(はぎ)合わせ鉢"とよばれる実物同様の制作技法を用いて仕上げています。



五月人形 兜 剥ぎ合わせ鉢

▲ 矧合わせ鉢のパーツ。溶かした金属や樹脂を型に流し込んで成形する鋳物とは異なり、無数の異なるパーツを組み合わせ、実物同様の手法で作られる矧合わせ鉢。鋳物より軽量だが耐久性があり、見た目の美しさも別格です。

胴体の特徴


五月人形 鎧 竹雀 三分の一 鈴甲子雄山 奉納 胴

胴体部の「弦走(つるばしり)」には、実物同様に"獅子牡丹文(ししぼたんもん)"が写実的に描かれた鹿革を使用しています。他の鎧に使用される絵革と兼用にすることはせず、忠実であることにこだわりこの甲冑のためだけに絵柄を描き起こす念の入れようです。


五月人形 鎧 竹雀 三分の一 鈴甲子雄山 奉納 胴

左右の大袖に鎮座する"竹虎大金物"もまた、この鎧を語る上では外すことのできない重要な存在です(真鍮製純金メッキ仕上げ)。

見えない後ろ姿にも妥協なし


五月人形 鎧 竹雀 三分の一 鈴甲子雄山 奉納 背面 五月人形 鎧 竹雀 三分の一 鈴甲子雄山 奉納 背面 五月人形 鎧 竹雀 三分の一 鈴甲子雄山 奉納 背面

背中には心臓を守るための"逆板(さかいた)"が取り付けられ、その中心には"揚巻結び(あげまきむすび)の紐"を装着。紐は左右に広がり両袖に接続させています。正面からは見えない背面であるにも関わらず細部を簡略化せず、どこから見ても美しく実物に忠実であることにこだわり製作しています。


鎧背面の草摺(くさずり)部分にも真鍮製の純金鍍金金具を取り付けています。(鯉徳オリジナル仕様)


ご家族の想いを裏切ることのないよう、末長く飾ってもらえるようにと知恵を絞り、素材を吟味し、細部に至るまで技を磨き作り上げられる職人の品。「神は細部に宿る」のクラフトマン精神を礎にした手仕事の温もりが感じられることでしょう。

主役を支え彩る名脇役


人形をより美しく際立たせるために存在する周辺のお道具類。なかでも屏風や飾台は、全体のイメージを左右するほど重要な役割を担っています。


「主役の存在感を損なわずして、より魅力的な空間を演出をするためのものづくりを」


そんなテーマと向き合いながら、職人は日々絵柄の構図や配色、そして質感に至るまで試行錯誤を繰り返し、卓越した技術をもって美しい製品をつくり続けています。

本仕立四曲裏箔金手描き鷹屏風セット

金屏風はひな人形でも五月人形でも定番中の定番商品。シンプルさゆえに、作りの甘い人形は粗が目立つように見え、逆に丁寧につくられた人形はその美しさがより際立つという魔法のような屏風でもあります。


本仕立四曲裏箔金屏風 手描き鷹

この金屏風は、より上品で落ち着いた雰囲気を出すために、金紙の上に絹地を敷いた"裏箔(うらはく)"という手法を取り入れ、金特有の色調をあえて和らげて制作しています。


さらに完成した金屏風の上には、日本画家の巧みな筆使いで勇壮な鷹を描きました。染料の濃淡や筆のかすれ具合で表現される鷹の躍動感が、重厚感溢れる甲冑に引けを取らない存在であるとともに、互いが調和し合い唯一無二の空間をつくりあげています。


また屏風の開閉部分には金具の丁番を一切使わず、和紙でできた"羽根"とよばれる和紙丁番を使用する、いわば職人の伝統技術でつくる制作工程(本仕立)にこだわりました。



本仕立屏風 紙丁番

開閉部に切込が入っていて、両面に開く仕組みが特徴です。継ぎ目に隙間ができないので、見た目にもすっきりとした印象となります。職人の街、墨田区にある老舗屏風工房の片岡氏が生みだす技ありの工芸品です。


弓太刀 別注

両脇に飾る木製の弓太刀飾り。弓は藤巻仕上げ、矢羽は天然羽根を仕様しています。シンプルな一本矢の飾りには「狙い(願い)が一発で仕留め(叶え)られますように」とのメッセージが込められています。


弓太刀 別注

太刀は甲冑とのバランスを考慮し重厚感のある極上仕様に。太刀の両端に金物細工をほどこし、太刀全体が龍の姿をしたデザインです。


弓太刀 吉野

また、太刀には「光り輝き邪気をはらう」と言い伝えられていることから、簡略化せずに鞘(さや)が抜け刀身が現れる仕様となっています。※模造刀で切れませんが取扱にはご注意ください


一般的に弓の矢尻部分や太刀の柄の部分にはプラスチックが使われますが、本製品は一切プラスチックを一切使用していません。刀の反り返りや装飾金具にまでこだわった神聖なるたたずまい。屏風同様、ものづくりのまち東京墨田区の職人さんの手から生まれたたしかな逸品です。



鎧本体のみならず屏風、弓太刀工房それぞれの粋を結集し、匠の技を遺憾なく発揮した五月人形。お子さまの守護神として末永くお飾りいただきたい逸品です。



商品詳細

作者・工房 鈴甲子雄山(すずきねゆうざん)
生産地 千葉
サイズ 台・屏風付き:間口84 × 奥行60 × 高さ96 cm
人形本体のみ:間口45 × 奥行37 × 高さ91 cm
本体仕様 正絹糸威 純銀鍍金竹雀金物 鹿革胴 木製唐櫃
※本体にプラスチックは使用しておりません
屏風 二曲本仕立裏箔(手描き鷹)屏風
飾台 木製黒塗平台(畳付)
弓太刀 一本矢藤巻弓龍頭太刀 ※プラスチックは使用しておりません。 太刀は鞘から抜けます。
お道具
付属品 ■お手入れセット(毛バタキ・手袋・クロス)
■作者立札
■陣羽織
注意事項 ■手作りのためサイズや形状、色合いが各々多少異なります。
■ご使用のモニターにより、実際の色と異なって見える場合がございます。


作者・工房について



鈴甲子雄山 ■経済産業大臣指定伝統工芸士 ■日本人形協会認定節句人形工芸士

明治時代、初代雄山"鈴木甲子八"により東京都墨田区に創業。業界屈指の技巧派として不動の地位を確立。国宝や重要文化財などの現存する甲冑を実地に調べあげ忠実に模写する技術は極めて高く、その作品の数々は重厚且つ繊細。専門家たちからも高い支持を得ている。 ▶インタビューページへ