五月人形 鎧 / 鈴甲子雄山 / 伊達政宗10号
甲冑師 鈴甲子雄山作
名将忠実模写 伊達政宗の鎧
現存する鎧や兜の忠実模写を得意とする名門甲冑工房 鈴甲子雄山。戦国武将の甲冑も数多く手がけており、そのどれもが細部に至るまで妥協を許さない仕上がりに。専門家からも支持され、その品質と実績の高さに定評があります。
東北のみならず今や全国的にも絶大な人気を誇る戦国武将、伊達政宗。数多くの職人が手がける五月人形用の伊達政宗モデルにおいても、雄山の作品はその忠実さと美しさで高い評価を受けています。
実物を手本にしています
本作品は現存する甲冑をもとに、限りなく忠実に制作しています。
重要文化財 鉄黒漆塗五枚胴具足
-仙台市博物館蔵-
漆黒の中に一際輝く金箔押の弦月前立で有名な伊達政宗の具足。前立の形は右利きの政宗が太刀を振りかざす際に支障がないよう配慮された弦月(三日月)デザインとなっている。変容を繰り返す月の姿には"不滅・永遠"の意味が込められており、験を担ぎ月前立の兜を着用した武将は多かったが、なかでも本品は最大級のスケールで一度見たら忘れられない圧倒的な存在感がある。
全体のバランス
鎧の美しさをもっとも左右するのがそのプロポーション。異なるサイズの鎧でも部品を変えずに制作する工房が存在する一方、鈴甲子雄山は作る鎧の大きさにあわせて専用の部品を作成します。そのため完成時に不自然な箇所がなく、全体的にバランスのとれたプロポーションに仕上がっています
威糸(おどしいと)の色はもちろん、板と板を連結するための穴への通し方も忠実に再現。しなやかで発色のよい絹製の威糸を使用し、素懸威(すがけおどし)とよばれる特種な通し方を行っています。
兜の特徴
トレードマークとなる兜正面の前立は実物にならい「木製金箔押仕様」に。金メッキの金属製よりも制作に時間がかかりますが、忠実さにこだわり当店はこちらの材質を採用しています。
兜両脇の吹返(ふきかえし)とよばれる部分も実物にならい、梅の花弁に見立てた文様をくり抜いて装飾しました。
極めつけは頭を包み込む鉢(はち)の部分。実物同様に六十二間の筋が入る筋鉢仕様です。本来ならば省略できるところも決して妥協を許さない仕上がりとなっています。
胴体の特徴
一般的な鎧に使用される胴体と兼用で伊達政宗の甲冑をつくる工房が多いなか、その正式名称にもあるよう、雄山では伊達政宗専用に5枚につなぎ合わせた鉄板で胴体を作り出す念の入れよう。
見えない後ろ姿にも妥協なし
正面からは見えない背面であるにも関わらず細部を簡略化せず、どこから見ても美しく実物に忠実であることにこだわり製作しています。
ご家族の想いを裏切ることのないよう、末長く飾ってもらえるようにと知恵を絞り、素材を吟味し、細部に至るまで技を磨き作り上げられる職人の品。「神は細部に宿る」のクラフトマン精神を礎にした手仕事の温もりが感じられることでしょう。
主役を支え彩る名脇役
人形をより美しく際立たせるために存在する周辺のお道具類。なかでも屏風や飾台は、全体のイメージを左右するほど重要な役割を担っています。
「主役の存在感を損なわずして、より魅力的な空間を演出するためのものづくりを」
そんなテーマと向き合いながら、職人は日々絵柄の構図や配色、そして質感に至るまで試行錯誤を繰り返し、卓越した技術をもって美しい製品をつくり続けています。
月との関わりの深い(三日月の兜)政宗公の威風堂々とした姿をより一層際立たせてくれる黒屏風。
屏風には、夜空に浮かぶ満月と一心に咲き乱れる桜を描きました。
月は"虚空蔵菩薩の化現"ともいわれ、形の変化を繰り返す様子は"永遠の再生"を象徴します。その意味が転じて"一族の継承"とも重ね合わせられます。
そして桜。日本を象徴する国花であり、「花は桜木、人は武士」という言葉もあるように、武士道を表現する重要なモチーフでもあります。そこには「桜も武士も散り際こそが美しい」という武士の美意識や精神性が表現されているのです。
屏風の開閉部分には金具の丁番を一切使わず、和紙でできた"羽根"とよばれる和紙丁番を使用する、いわば職人の伝統技術でつくる制作工程(本仕立)にこだわりました。
開閉部に切込が入っていて、両面に開く仕組みが特徴です。継ぎ目に隙間ができないので、見た目にもすっきりとした印象となります。
両脇に飾る木製の弓太刀飾り。弓は藤巻仕上げ、矢羽は天然羽根を仕様しています。シンプルな一本矢の飾りには「狙い(願い)が一発で仕留め(叶え)られますように」とのメッセージが込められています。
また、太刀には「光り輝き邪気をはらう」と言い伝えられていることから、簡略化せずに鞘(さや)が抜け刀身が現れる仕様となっています。※模造刀で切れませんが取扱にはご注意ください
一般的に弓の矢尻部分や太刀の柄の部分にはプラスチックが使われますが、本製品は一切プラスチックを一切使用していません。刀の反り返りや装飾金具にまでこだわった神聖なるたたずまい。ものづくりのまち東京墨田区の職人さんの手から生まれたたしかな逸品です。
大人目線でも十分お楽しみいただけるのは、ジャパンクオリティの五月人形だからこそ。お子さまの成長を見守りながら、ぜひご家族揃って端午の節句をお楽しみ下さい。
商品詳細
作者・工房 | 鈴甲子雄山(すずきねゆうざん) |
生産地 | 千葉 |
サイズ | 台・屏風付き:間口84 × 奥行60 × 高さ96 cm 人形本体のみ:間口45 × 奥行45 × 高さ80 cm |
本体仕様 | 正絹糸威 木製金箔押弦月前立 六十二間筋鉢 五枚合胴 真鍮製小札板 小篠籠手 篠臑当 甲掛 ※本体にプラスチックは使用しておりません |
屏風 | 二曲本仕立黒屏風(月に宵桜) |
飾台 | 木製黒塗平台(畳付) |
弓太刀 | 一本矢藤巻弓太刀 ※プラスチックは使用しておりません。 太刀は鞘から抜けます。 |
お道具 | - |
付属品 | ■お手入れセット(毛バタキ・手袋・クロス) ■作者立札 |
注意事項 | ■手作りのためサイズや形状、色合いが各々多少異なります。 ■ご使用のモニターにより、実際の色と異なって見える場合がございます。 |
作者・工房について