五月人形 鎧 / 朝比奈朔太郎 / 黒小札黒糸威大鎧7号
流行に左右されない定番の鎧飾り
近年、多種多様な五月人形が現れ、節句業界における売れ筋商品は目まぐるしく変化しています。そんななか長年売れ続けている鎧飾りをご紹介。大きすぎず小さすぎず、派手すぎず地味すぎず、そして品質も申し分なし。様々な角度からの「ちょうどよい」が評価され、世代も性別も問わず選ばれる当店の定番商品です。
全体のバランス
▲ 唐櫃は鎧の台座、収納箱として使用します。
中心となる鎧の制作は、コンパクトサイズの甲冑づくりに定評がある経済産業大臣指定伝統工芸士、朝比奈朔太郎。平安~鎌倉時代の「大鎧」という様式をモデルにしています。五月人形において、もっとも定番の形です。
鎧の美しさをもっとも左右するのがそのプロポーション。不自然な箇所がなく、全体的にバランスのとれた形に仕上がっています
兜の特徴
兜正面の鍬形(くわがた)は真鍮製の純金メッキ仕上げ。鍬形はひとつずつ丁寧に手作業で研磨しています。
兜背面。作業工程や材料費を省くために、"威糸(おどしいと)"の幅を広げたり本数を減らしたりする兜が時折見受けられますが、本品は美しくしなやかな正絹の威糸が、一本一本丁寧に通されており、後ろ姿までも美しい兜に仕上がっています。
見えない後ろ姿にも妥協なし
当然のことながら後ろ姿にも抜かりがありません。極細の正絹威糸(おどしいと)を使い、それを一本ずつ通していく穴の間隔は極狭。正面からは見えないにも関わらず細かく密に威糸が整然と並ぶ美しさから、職人の丁寧な仕事ぶりが伝わります。
本品最大の特徴
兜の吹返(ふきかえし)や胴回りの弦走(つるばしり)などの革部分に見られる細かな文様。これは漆(うるし)で描かれており印伝革とよびます。印伝革は、日本の伝統的な工芸品であり、主に鹿革(しかがわ)を使用します。鹿革は非常に柔らかく耐久性があり、漆で処理されることで美しい光沢と模様が付けられます。この技術は古くから伝承されており、熟練した職人によって手作業で行われています。
主役を支え彩る名脇役
人形をより美しく際立たせるために存在する周辺のお道具類。なかでも屏風や飾台は、全体のイメージを左右するほど重要な役割を担っています。
「主役の存在感を損なわずして、より魅力的な空間を演出するためのものづくりを」
そんなテーマと向き合いながら、職人は日々絵柄の構図や配色、そして質感に至るまで試行錯誤を繰り返し、卓越した技術をもって美しい製品をつくり続けています。
不規則な凹凸による表情が、ベルベットのようにもみえるグレー和紙の屏風です。
蒔絵(まきえ)の技法を用いて描かれているのは"松"。松は「神様の宿る特別な木」「不老長寿の象徴」として、古来より縁起のいい樹木として親しまれています。
主張しすぎない繊細なタッチの描写が、主役を際立たせながらも適度なアクセントとして存在感を与えています。
兜両脇に飾る弓矢と太刀。天然羽の一本矢には「狙い(願い)が一発で仕留め(叶え)られますように」とのメッセージが込められています。弓の装飾は藤巻仕上げ。脇飾りでも手を抜きません。
また、太刀には「光り輝き邪気をはらう」と言い伝えられていることから、簡略化せずに鞘(さや)が抜け刀身が現れる仕様となっています。※模造刀で切れませんが取扱にはご注意ください
大人目線でも十分お楽しみいただけるのは、ジャパンクオリティの五月人形だからこそ。お子さまの成長を見守りながら、ぜひご家族揃って端午の節句をお楽しみ下さい。
商品詳細
作者・工房 | 朝比奈朔太郎(あさひなさくたろう) |
生産地 | 埼玉 |
サイズ | 台・屏風付き:間口60 × 奥行45 × 高さ66 cm 人形本体のみ:間口35 × 奥行40 × 高さ58 cm |
本体仕様 | 正絹糸威 純金鍍金鍬形 印伝皮胴 ※本体にプラスチックは使用しておりません |
屏風 | 二曲グレー和紙屏風(松柄) |
飾台 | 木製黒塗台 |
弓太刀 | 藤巻弓太刀(一本矢) ※太刀は鞘から抜けます。 |
お道具 | - |
付属品 | ■お手入れセット(毛バタキ・手袋・クロス) ■作者立札 |
注意事項 | ■手作りのためサイズや形状、色合いが各々多少異なります。 ■ご使用のモニターにより、実際の色と異なって見える場合がございます。 |
作者・工房について