セワポロロとセワ
もう一度言おう。
地域行事やらお盆商戦の準備やら来年度の見本市周りやらで
連日格闘中の私たちを置いて突然、北海道に行った会長から
おみやげをもらった。
もう一度言お…いや、だんだん切なくなってきたのでやめておこう。
とにかく北海道土産をもらったのですが、そのセレクトが悔しながら秀逸。
セワポロロ
北方民族と言えば「アイヌ」が有名ですが、樺太には「ウィルタ」とよばれる
先住民族も存在しており、そのウィルタ族の手によって造られていたものが
この人形の原型となっています。
家内安全や狩猟を願う祭り(オロチョンの火祭り)のために作り出されていた
招福のお守りなのだとか。ちなみにセワとは神のコトをさします。
首に巻かれているのは本物のアザラシやミンクの毛皮と、
木を薄く削り螺旋状にくるくると巻いて作られた「イナウ」とよばれる飾りです。
イナウは鳥の羽を表していて、古来より神への捧げモノとして扱われていたそうです。
アイヌ文様のような彫り物も美しい。
現在、この人形の制作は網走に工房を構える大広さん親子により、
ウィルタ族の文化とともに伝えられています。
セワ
ダイオウイカ?いえいえこちらは事故や病気から身を守ってくれるとされる
厄除け守りのセワ。一本のヤナギの木だけで作られるていて、コチラも
見事なイナウがほどこされています。もちろんコレも大広さんの制作。
イナウの制作技法は、以前紹介した太宰府の鷽の翼にも同様の技法が
見られます。山形県の郷土玩具「お鷹ぽっぽ」もまた然り。
※それぞれ制作者は異なります。
鷽
お鷹ぽっぽ
セワポロロとセワをさっそく自宅に飾ってみました。
手作り感もさることながら…実にカワイイゾ。
旅先の目的地からちょっと離れた網走にまで足をのばし
作り手さんの元までわざわざ出向き購入したという背景もあったそうなので、
今回の北海道旅行の件は…無罪。
※今回会長がお世話になったのは大広民芸店さんです。