
五月人形 鎧 / 鈴甲子雄山 / 金小札緋糸威の大鎧7号

選ばれ続ける定番の鎧飾り
近年、多種多様な五月人形が現れ、節句業界における売れ筋商品は目まぐるしく変化しています。そんななか発売から10年以上もの間、当店で売れ続けている鎧飾りが本品。大きすぎず小さすぎず、派手すぎず地味すぎず、そして品質も申し分なし。様々な角度からの「ちょうどよい」が評価され、世代も性別も問わず選ばれる鯉徳の定番商品です。
人形本体の特徴

中心となる鎧の制作は、業界屈指の技巧派として名高い経済産業大臣指定伝統工芸士、鈴甲子雄山が手がけています。甲冑(鎧兜)が一番華やかだった平安~鎌倉時代の「大鎧」という様式をモデルにしています。
鎧の美しさをもっとも左右するのがそのプロポーション。異なるサイズの鎧でも部品を変えずに制作する工房が存在する一方、鈴甲子雄山は作る鎧の大きさにあわせて専用の部品を作成します。そのため完成時に不自然な箇所がなく、全体的にバランスのとれたプロポーションに仕上がっています
極細の3mm威糸(おどしいと)を使い、それを一本ずつ通していく穴の間隔はおよそ2mm。整然と並ぶ威糸からは美しさはもちろん、職人の丁寧な仕事ぶりが伝わることでしょう。

兜正面の「鍬形(くわがた)」は真鍮製の純金メッキ仕上げ。松葉模様をあしらっています。
見えない後ろ姿にも妥協なし


背中には心臓を守るための"逆板(さかいた)"が取り付けられ、その中心には"揚巻結び(あげまきむすび)の紐"を装着。紐は左右に広がり両袖に接続させています。正面からは見えない背面であるにも関わらず細部を簡略化せず、どこから見ても美しく実物に忠実であることにこだわり製作しています。
主役をより美しく演出
人形をより美しく際立たせるために存在する周辺のお道具類。なかでも屏風や飾台は、全体のイメージを左右するほど重要な役割を担っています。
「主役の存在感を損なわずして、より魅力的な空間を演出するためのものづくりを」
そんなテーマと向き合いながら、職人は日々絵柄の構図や配色、そして質感に至るまで試行錯誤を繰り返し、卓越した技術をもって美しい製品をつくり続けています。

艷やかで高級感のある風合いの台屏風が鎧本体を際立たせます。

屏風に蒔絵(まきえ)技法を用いて描かれているのは"松葉"。松は「神様の宿る特別な木」「不老長寿の象徴」として、古来より縁起のいい樹木として親しまれています。

飾り台も屏風と同系色に。
屏風、飾り台ともに生産地は静岡県。静岡は江戸時代、温暖多湿な気候と久能山東照宮や浅間神社の造営をきっかけに腕利きの職人が全国から集まり、漆器作りの一大生産地となりました。その一分野として雛具作りが発達した歴史があります。
木地・漆・蒔絵・金具等の工程を分業化することで、手工芸でありながらも大量の製品を作る仕組みができているのもまた、この地域ならではの特徴です。
「駿河雛具(するがひなぐ)」の名称で国から伝統的工芸品の指定もうけており、現在も蒔絵や塗り技術の優れた製品を数多く生み出しています。

両脇に飾る木製の弓太刀飾り。弓は藤巻仕上げ、矢羽は天然羽根を仕様しています。シンプルな一本矢の飾りには「狙い(願い)が一発で仕留め(叶え)られますように」とのメッセージが込められています。

また「光り物は邪気をはらう縁起物」と古来より言い伝えられていることから、太刀は簡略化せずに鞘から抜ける仕様になっています。(模造刀で切れませんが、鋭利な部分もありますので取扱にご注意ください)
流行に左右されないお子さまの守護神を傍に、ぜひご家族揃って端午の節句をお楽しみ下さい。
商品詳細
作者・工房 | 鈴甲子雄山(すずきねゆうざん) |
生産地 | 千葉 |
サイズ | 台・屏風付き:間口60 × 奥行45 × 高さ67 cm 人形本体のみ:間口35 × 奥行47 × 高さ58 cm |
本体仕様 | 正絹糸威 純金鍍金鍬形 合金鉢 木製唐櫃 |
屏風 | 木製茶艶ケヤキ屏風(金松蒔絵) |
飾台 | 木製茶艶ケヤキ塗面取平飾台 |
弓太刀 | 木製藤巻弓太刀(一本矢) ※太刀は鞘から抜けます。 |
お道具 | - |
付属品 | ■お手入れセット(毛バタキ・手袋・クロス) ■作者立札 |
注意事項 | ■手作りのためサイズや形状、色合いが各々多少異なります。 ■ご使用のモニターにより、実際の色と異なって見える場合がございます。 |
作者・工房について