雛人形 / 横山一彦 / 慶祝雛(黄櫨染)

通常価格 199,000 (税込)   完売単価  あたり 

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清らかな神式の装い―。慶祝雛


誕生した女児の幸せと健やかな成長を願うために飾るおひなさま。その本来の目的を忘れることなく、清らかな神式の装いを意識して制作した"横山一彦作 慶祝雛(けいしゅくびな)"のご紹介です。


江戸職人がみせる、写実的な十二単


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色彩をより美しく、また着物がより優雅に感じられるよう長く尾を引いた着付けにこだわり、写実的な十二単の美しさを追求しています。

江戸の粋が垣間見られる色彩


金糸や銀糸をふんだんに用いて大胆な絵柄で魅せる"京風の華美な趣"とは異なり、"自然で落ち着いた色合いや柄" "生地そのものの織り方や素材感"に重きをおいた衣装を採用しています。渋好みな"江戸の粋"を良しとする江戸衣裳着雛人形の制作者ならではのこだわりがそこにあります。


衣装へのこだわり


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男雛の衣裳には"桐竹鳳麟文"が全面にあしわられた"黄櫨染(※1)"を使用。その神秘性にあやかり、古来より多くの職人たちが雛人形の衣装に用いてきた伝統的なデザインのひとつです。


女雛の衣裳は、平成2年(1990)11月12日に行われた今上天皇陛下 即位礼正殿の儀において、皇后陛下のお召になった"白小葵地紫向鶴"がモデルとなっています。


(※1)黄櫨染 / こうろせん
即位の礼や大嘗祭など皇室の大きな儀式において、天皇陛下のみが着用を許された禁色。太陽を表す色として崇められ、光の加減で色が変化する神秘的な染色技法を用いています。『これ以上ない縁起の良い紋様』と認識される"桐竹鳳麟文(きりたけほうりんもん)"が使われているのもまた特徴のひとつとなっています。

−ご注意−
黄櫨染という同じ名称であっても、各工房によりその仕上がりや品質、価格はそれぞれ異なります。


お顔だち


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鼻筋が通り、目鼻立ちのくっきりした男雛と女雛のお顔。キュッと引き締まった口元もあいまって、上品で大人っぽい雰囲気に仕上がっています。


主張しすぎず主張して、主役をより美しく


人形をより美しく際立たせるために存在する周辺のお道具類。なかでも屏風や飾台は、全体のイメージを左右するほど重要な役割を担っています。


「主役の存在感を損なわずして、より魅力的な空間を演出するためのものづくりを」


そんなテーマと向き合いながら、職人は日々絵柄の構図や配色、そして質感に至るまで試行錯誤を繰り返し、卓越した技術をもって美しい製品をつくり続けています。

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"神具"を意識した白木の道具類。アクセントも効果的。


舞台となる飾り台には杉板を使用。床面に敷いた鮮やかな朱色の布地が空間を彩るアクセントになっています。


背景の役割を果たす屏風には紬調の生地を使用しました。無地でありながらもその質感が高級感を演出しています。そしてさりげなく屏風に配した縦ラインは、神事にも盛んに用いられる"陰陽五行説"に基づいた五色で構成。単なる装飾ではなく、意味のある"げん担ぎ"としての役割を果たしています。


■陰陽五行説
古代中国で成立した自然哲学の基礎概念。"陰陽説"と"五行説"を組み合わせることにより、自然現象に関わる全ての因果関係が体系化できる理論とされ、現代でも神事をはじめさまざまな場面で用いられています。『平和を導き出すための調和を理解すること』がこの理論の大事な役割とも考えられています。



技術面においては屏風の開閉部分に金具の丁番を一切使わず、和紙でできた"羽根"とよばれる和紙丁番を使用した、いわば職人の伝統技術でつくる制作工程(本仕立)にこだわりました。


本仕立屏風

開閉部に切込が入っていて、両面に開く仕組みが特徴です。継ぎ目に隙間ができないので、見た目にもすっきりとした印象となります。大阪市の畑口さんが生みだす美しい工芸品です。


また飾り台の"赤"と屏風の"白"との組み合わせることで、おめでたい特別な日(ハレ)を意味する紅白を表現している心憎い演出もまた、職人の懐の深さを感じさせてくれますね。

雛具 白木

お道具にも国産杉を使用。桜橘の土台も同じ白木で合わせています。


雪洞 燭台コードレス

照明器具は電池式のLEDコードレスあんどん。その本体には"ワーロン紙"を使用しました。和紙よりも強度があり、破れたり折れたりしにくい素材となっています。またこちらの土台にも白木を用いました。


伊勢神宮が20年毎に身の回りの調度品からお社に至るまでを新品に交換するように、神道では不浄を嫌い未来に前進する力を求めるために、純真無垢な白木を使用します。その精神を慶祝雛にも継承し、全体調和を図りながら木製部分の各所に白木を使用しているのです。


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雛人形という空間の中に、数々の縁起の良いメッセージが込められた慶祝雛。お子さまの健やかな成長とご多幸を祈念しつつ、ご家族揃って末永くひなまつりをお楽しみ下さいませ。



商品詳細

作者・工房 横山一彦
生産地 東京都
サイズ 間口70× 奥行35× 高さ30cm
本体仕様 正絹黄櫨染(桐竹鳳麟文) 木胴 木手
屏風 本仕立三曲屏風 五色ライン
飾台 木製(杉)平飾台
飾り道具 木製(杉)菱餅飾り
花類 桜橘(杉製白木台付)
雪洞 LEDコードレス角型あんどん(テスト電池付) ワーロン紙仕様
付属品 ■お手入れセット(毛バタキ・手袋・クロス)
■作者立札
注意事項 ■手作りのためサイズや形状、色合いが各々多少異なります。
■ご使用のモニターにより、実際の色と異なって見える場合がございます。

作者・工房について

横山一彦 ■東京都指定伝統工芸士

昭和22年東京生まれ。作号"眼楽亭富久月"。人形師である父のもと人形製作を始め、平成14年に東京都指定伝統工芸士認定。伝統的工芸品指定品目にも認定される"江戸節句人形"の制作者として活躍。粋で繊細な江戸文化が評価される昨今、改めて注目を集めている雛人形師です。 ▶インタビューページへ